~開発秘話~ 吸引歯ブラシ キューテクト
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気が付けばブログ更新が昨年の11月から止まっており、
「更新しなければ」と思いながらも「さぁ~何を書こうか⁉」
・・・と思い続けて4ヶ月が経ってしまいました。
もっと更新しないとダメですね(汗)
そんなことを考えていた時にふっと
「“吸引歯ブラシキューテクト”が出来るまでの開発秘話なんかはどうか?」と思い、今回ブログに書くことにしました。少し長くなりますが、お付き合い頂きたく!
2014年に自社で取り扱っている「乳幼児向けの歯ブラシ」を専門的な角度からご意見を頂いて開発をしようと、日本小児歯科学会へ問い合わせしたことから始まりました。当時、学会の理事長をされていた先生からご対応頂けることになり、鹿児島大学小児歯学部を訪問致しました。
(初、鹿児島県でした。)
自社の歯ブラシ商品をテーブルに並べて様々なご意見を頂いてる中で先生から「ここは病院なので、我々の現場でもこのような歯ブラシを使っているんです。」
と言われ見せて頂いたのは、子供用の歯ブラシに穴が開いていて、チューブと輪ゴムが取り付けられている見慣れない歯ブラシでした。
驚いたことにこの歯ブラシは先生方が毎回手作りされているという事実でした。
※実際に先生方が手作りされた吸引歯ブラシ。ドリルでブラシヘッドに穴を空けチューブを固定。
この歯ブラシは、うがいや唾液を飲み込むことが困難な障がいのある子供達が使用し、チューブに吸引器を接続する事で唾液を吸い込みながら歯みがきするというものでした。飲み込めない唾液は肺へと流れ込み「誤嚥性肺炎(ごえんせい)」の原因にもなる為、口腔ケアを行う上では必要不可欠なものであるという内容でした。
「これは我々が必ず解決しなければならない!」という使命感とモノづくり魂に火が付いたと同時に、これまで無意識のうちに”健常者向けの商品ばかりを開発していた”のだと痛感した瞬間でもありました。
その日を境に吸引歯ブラシの開発が始まりました。
”できるだけ歯ブラシヘッドを小さくする” しかし、”小さすぎると吸引する軌道が確保できない”…などの様々な矛盾に直面しながら開発は続いて行きました。
特に先生方から現場での使用感や改善点なども織り込みながら、
当初の目的を忘れ「設計」、「試作」、「検証」を繰り返す日々でした。
※モデルを作成し、形状に問題ないか?持ちやすさはどうか?
…などを確認。
※実際に吸引器に接続できるか?機能するか?検証中の様子。
それから4年後の2018年5月に「吸引歯ブラシ キューテクト」が完成しました。
従来品よりヘッド部/ネック部が出来るだけ大きく、厚くならないようにし、またチューブの露出を無くす事で操作性を良くするなどこれまで培ってきた乳幼児向けの歯ブラシのノウハウを活かしながら設計/開発をしました。
【商品ページ】
今は必要とされる方々へ届けられるように活動しながらも、
「まだまだ開発しなければならないものがあるはず!」という思いで日々開発をしています。
長くなりましたが、「吸引歯ブラシ キューテクト」の開発秘話でした!